期待値とは?くじや宝くじが「平均すると損」な理由
同じ勝負を何度もくり返したら、平均でいくら得するのか。期待値の考え方を、くじと宝くじの例でやさしく解説します。
「500円で引けるくじ。10回に1回、3,000円が当たる」。引きたくなりますか?当たれば6倍なので、なんだか得をしそうな気がします。でも、こういうときに役に立つのが期待値という考え方です。
期待値は「くり返したときの平均」
期待値とは、同じ勝負を何度もくり返したときに、1回あたり平均でいくら得をするか(損をするか)を表す数字です。1回だけなら運しだいですが、10回、100回とくり返すと、結果はだんだん期待値に近づいていきます。
計算はかけ算と足し算だけ
やり方はかんたんです。「起きる結果 × その確率」を、全部の結果について足すだけです。
当たり:+2,500円(3,000円もらって参加費500円を引く)× 10% = +250円
はずれ:−500円 × 90% = −450円
期待値 = 250 − 450 = −200円
このくじは、引くたびに平均200円ずつ損をする勝負だと分かります。お店はこうやって、必ずもうかるように賞金と確率を決めています。
宝くじは、戻ってくるのが半分以下
日本の宝くじは、売上のうち賞金として買った人に戻るのが半分以下(約46%)と決められています。残りは運営の費用や、公共事業などに使われます。つまり300円で1枚買うと、平均で戻ってくるのは約140円です。
もちろん「夢を見る楽しみ代」として買うのは自由です。ただ、お金を増やす方法としては、とても不利な勝負だということは知っておきましょう。
期待値がプラスでも、負けることはある
注意したいのは、期待値がプラスの勝負でも、1回ごとには負けることがあるという点です。たとえば「50%で+15,000円、50%で−3,000円」の勝負は期待値が+6,000円ですが、半分の確率で赤字になります。
だから大事なのは、期待値がプラスの勝負を、何度も続けられる形で選ぶことです。1回の負けで再挑戦できなくなるような賭け方をすると、せっかくの有利な勝負も生かせません。
ビジネスでの使い方
会社が新しい商品を出すか決めるときも、考え方は同じです。「売れたらいくらもうかるか」「売れなかったらいくら損するか」「それぞれどれくらいありそうか」を並べて、平均で得かどうかを考えます。ワクワクする話ほど、一度立ち止まって期待値を計算してみる。それだけで、損な勝負に乗ってしまうことがぐっと減ります。
この記事は、診断の「お祭りのくじ・宝くじ」の問題をもとにしています。