大きな賭けは小さく分ける|全滅しない挑戦のしかた
成功率20%の挑戦に、全額を一発で賭けるか、5回に分けるか。期待値は同じでも結果が大きく変わる「分けて試す」考え方を解説します。
手元に10万円があります。成功率は20%、でも成功すればかけたお金が8倍になる新商品の開発。あなたなら、10万円で一発勝負しますか?それとも2万円ずつ、5種類の商品に分けて挑戦しますか?
期待値はどちらも同じ
実は、どちらの方法でも期待値は同じです。10万円 × 20% × 8倍 = 平均16万円が戻ってくる計算になります。では、どちらを選んでも同じなのでしょうか。
違うのは「全滅する確率」
一発勝負:80%の確率で、10万円がすべてなくなる。
5回に分ける:5回とも失敗する確率は 0.8 × 0.8 × 0.8 × 0.8 × 0.8 = 約33%
→ 少なくとも1回は成功する確率は約67%
平均は同じでも、分けたほうが「全部なくなる」確率がぐっと下がります。これがリスクを分ける(分散する)ことの力です。
生き残れば、また挑戦できる
ビジネスでも投資でも、一番こわいのは一度の失敗で再挑戦できなくなることです。手元にお金が残っていれば、失敗から学んで次に生かせます。ゼロになってしまうと、どんなに有利な勝負が来ても参加できません。
だから「期待値がプラスの勝負に、何度も参加できる形で賭ける」のが、長く勝ち続けるコツです。
世界の起業家も「小さく試す」
多くのスタートアップは、いきなり完璧な商品を作るのではなく、まず小さな試作品を出してお客さんの反応を見ます。売れなければ、すぐに作り直す。これをくり返して、当たりを見つけていきます。
大きな会社でも、新しい事業をいくつも小さく始め、うまくいったものにだけお金を集中させる、というやり方がよく使われます。
身近な場面での使い方
- 部活や文化祭で新しい企画をやるなら、まず小さな規模で試してみる。
- お小遣いで何かを始めるなら、全額ではなく「失っても平気な額」から。
- 一つの方法がダメでも落ちこみすぎない。「次の1回」を残しておく。
夢は大きく、賭け金は小さく分けて。それが、リスクとうまく付き合うための大事な考え方です。
この記事は、診断の「新商品の開発」の問題をもとにしています。